Amazonが本気のタブレットを出してきました。
それがFire max 11
これまでの
「とりあえずAmazonのサービス使えたらいいよねー」的なFire HDシリーズと
一線を画す本気のタブレットを出してきました。
別売りですが純正のキーボードとペンもあります。
しかしお値段だけはこれまでのFire HDシリーズ同様お手頃価格。(詳しくは後ほど)
その安さでAppleのiPadや、MicrosoftのSurface、GoogleのPixelタブレットに挑戦状を叩き込んだ形ですね。
Amazonの本気とやらを見せてもらおうということで
今回Fire max 11を自腹購入してレビューしていきます。
こんな方に読んでいただきタイ
・お安いタブレットをお探しの方
・Microsoft Officeの作業を出先でするためのタブレットを安く手に入れたい方
もくじ
Fire max 11はお手頃価格
Fireシリーズの魅力はその安さ。
Fire max 11も例外ではありません。
ここに写っているFire max 11本体(容量は64GB)、キーボード、ペン
すべて揃えても約5万円です。
(キャンペーンで全部セットで買えば47980円ですってよ)
ちなみに内訳はこちら
・Fire max 11 本体(64GBモデル) 34980円
(ちなみに128GBモデルは39980円です)
・純正キーボード 10980円
・スタイラスペン 4980円
Fire max 11の128GBモデルを選んだとしても合計5.5万円です。
比較としてほぼ同じ画面サイズのiPad Airでこのセット全て揃えると約15.7万円
本体が高いのはスペックの差があるのでいいとしても
キーボードが約4.5万円、ペンが約2万円…さすがAppleのブランド力
Fireシリーズの手の届きやすさはやっぱり最強ですな。
Fire max 11の外観と重さを見てみよう
外観としてはFire max 11も至って普通の11インチタブレットです。
こちらは背面。これまでのFireシリーズとは違い、iPad同様のアルミボディでかっこいい。
画面を横にして
上側にはステレオスピーカー
右側は電源と音量ボタン、USB Type-CポートにSDカードスロット
電源ボタンは指紋認証兼用になっているので、セキュリティ面もバッチリです。
左は何もないように見えて純正のペンをくっつけるための磁石内蔵
下側は純正キーボードを取り付ける端子がついています。
本体は約540g前後、純正のカバーやペンをつけても900g程度です。
持ち歩きやすさを残しつつ最大限画面を大きくしたといったところ。
気軽におでかけ先に持っていってAmazonプライムビデオを見たり、Officeアプリで作業することができます。
たださすがに電車のなかで、片手持ちして読書なんてことは
なかやまきんにくんレベルじゃないと厳しいかと。
これはどのタブレットでも一緒ですな。
Fire max 11のスペックはお値段相応も必要十分
みなさん気になるFire max 11のスペックのお話です。
とりあえず参考にしかならないけどAntutuベンチマークを測定してみます。
結果は42万点ちょい
約9万円するM1チップ搭載のiPadが110万点ぐらいなので
Fire max 11ははやはりお値段抑えめな分、スペックも抑えめ。
とはいえ試しにマインクラフトで遊んでみると
状況によって若干のカクつきは見られるものの普通にプレイ可能です。
ちなみにBluetoothでPS4コントローラーを接続すると
コントローラーで遊べます。
Fire max 11のスペックである程度負荷のかかるゲームをしてもそれなりに遊べるので
Amazonプライムビデオを見たりKindle本読んだり、
ネットサーフィンしたりOffice作業をする分には
まず不満が出ることはありません。
ちなみに左右に違うアプリを同時表示できるので
Amazonプライムビデオを見ながらOfficeの作業ということも可能でございます。
2画面表示をしたとしても動作が重くなる感じはしません。
Fire max 11の画面解像度は2000×1200とフルHDよりもちょっとだけ解像度が高いです。
普通に使う分にはきれいに見えますが
顔をFire max 11の画面に近づけて、よーーく見てみると
少々ドットが見えてしまいます。
もちろんプライムビデオをみたり、Kindleを読んだりする分には問題ないんですが
使用感に影響のないところでうまくコストカットをしているのだろうなとは感じます。
Fire max 11のキーボードがなかなか打ちやすい
Fire max 11純正のキーボード&背面カバーがこちら。
キーボードと背面カバーがセットになってお値段なんと10980円。やっすーい!
この価格でトラックパッド(マウスカーソルを動かすやつ)もついてますよ。
このブログ記事の下書きを純正キーボードで打ってますが
ほぼ普通のノートパソコン的な感覚で使えて長文を打っていても
タイプミスはそれほどありません。
一つ気になると言えば右側にある伸ばし棒やカッコ。
ここの入力だけ、ボタンが小さくて打ちづらいなーとは感じることはあります。
物理的に仕方のないことなんですけども、ここはちょっと我慢。
右下にはカーソルキーもついているので文章を書くだけじゃなくて
編集までラクラクできます。
Microsoft 365を契約している人ならMicrosoft純正のOfficeアプリがプリインストールされているので
このキーボードが大活躍!
トラックパッドもついているので
お外でもノートパソコンを操作する感覚でOfficeの作業ができちゃいます。
背面カバーはスタンドにもなります。
角度は無段階なので見やすい角度に細かく調整可能です。
キーボートと背面カバーは分離しているので、
キーボードで作業をする必要がないときはキーボードを取り外して
背面カバーだけつけていれば
荷物の軽量化をしつつ
Fire max 11の背面アルミボディを保護しつつ
スタンドにもなる
1万円にしてはなかなか使える代物です。
Fire max 11のスタイラスペンも本気
Fire max 11はAmazonの本気のタブレットですからね。ペンまで認定品があります。
こちらは約5000円。(ちなみにApple Pencilは2万円ぐらいするそうですよ。奥さん)
デザインとしてはSurface Proのペンを彷彿とさせるような感じです。
こんな風にFire max 11の本体側面に取り付けられます。
使ってみると
「Apple Pencilと比べると」追従性が劣るように感じます。
線を引くと若干遅れて画面上に表示される感覚があります。詳しくは動画で
ただあくまで「Apple Pencilと比べて」そう感じるだけなので
メモにしろ、お絵描きにしろ
実用上それほど大きな影響は出ないかなと。
筆圧検知は4096段階なので、Microsoft Surfaceのペンと同じ性能で
細い線から太い線まで描けます。
Fire max 11のハードウェアを活かせるソフトウェアのなさが弱点
ここまでハードウェアの面からFire max 11をレビューしてきました。
Fire max 11の本体価格が約3.5万円、周辺機器が約1.5万円
ということを考えると
ハードウェアの面から見れば、最強コスパ
なのだけれども
大きな大きな問題がありまして
Amazonアプリストアにアプリがない!!
Fire max 11ではGoogle Playが使えないのでAmazon純正のアプリストアからアプリを入れることになるんですが
そこにあるソフトが少ない、少なすぎる!!
Fire max 11のスペックを活かしてゲームをしたいけど
Google Playで有名なゲームがほとんどない!
せっかく安くて性能のいいペンがあるのにお絵描きソフトがほぼない!
ハードウェアとしてはコスパ最強なのに
それを活かせるソフトが少ない
Fire max 11は超残念タブレットなのだ!
昔ありましたよね。こんなタブレット。
このブログを読んでいる人なら分かるんじゃないかな?
そうSurface RTです。
見た目はWindowsなのにWindows向けのソフトがインストールできず
Microsoft純正のアプリストアを見てもアプリがなさすぎてほぼなにもできず
たった2世代で役目を終えてしまったあのSurface RTです。
Fire max 11は完全にそれと同じ状況に陥っています。
最低限、ClipStudioあたりと話をつけてAmazonアプリストアで配信していれば
お絵描きタブレットの入門機にFire max 11
って売り方もできたはずなのに...
なぜそれをやらなかった。おいAmazon!!
ハードウェアがどれだけ良くてもソフトがなければ台無しなんだぞ!!
っていう状況です。
せっかくそこそこの性能をもったタブレットとキーボード、ペンを買ったのに
宝の持ち腐れ状態になっています。
2023/7/2追記 自己責任情報ですがFire max 11にGoogle Playをインストールできます
Fire max 11を買って満足できる人とは?
ソフトがなさすぎてFire max 11ダメじゃーん
という結論でこの記事を終わらせてもいいんですが
超ピンポイントでFire max 11を買って満足できる人を思い付きました。
それは
・Microsoft 365を契約している人で
・出張先でMicrosoft Officeの編集をしたい
・ついでに新幹線や飛行機でAmazonプライムビデオやKindle本を見たい
・でも出せるのは5万円以下だ
これにすべて当てはまる人ならFire max 11をキーボード含めて買えば
幸せになるはずです。
(ただもう少しお金を出せるなら中古のSurface Proという選択肢も見えてくるということをここで言うのは無粋っすかね?)
これ以外は正直Fire max 11を買う理由が思いつきませんね。
Amazonプライムビデオをベッドで寝っ転がって見たいだけなら
今2万円で買えるFire HDがオススメ。
フルHDでもAmazonプライムビデオを見る分には十分。
お絵描き目的でFire max 11を買うのは
少なくとも現時点ではナシ。
いくらペンが安いからといってもそれを活かせるソフトがないんだから。
お絵描きしたいならお金をかけてでも
Apple Pencilが使えてClipStudioのような有名どころのお絵描きアプリが使える
iPad Air、できればiPad Proを買え。
中古のSurface Proも悪くないぞ。若干動作が重くなるかもしれないけどね。
ハードがよくてもソフトがなければ意味がない。
もうちょっとソフト面を充実させてからFire max 11を出してほしかったですな。
今後の改善を期待しつつこの記事はおしまいです。