最近Linux系のOSをPCに入れて色々と試すことにハマっています。chromeOS Flexとかね。
その中でも、特に実用性が高いのが Zorin OS
古いノートパソコンに入れて遊んでましたが、
ついに、メインで使用しているゲーミングマシンにZorin OSをインストールしちまいました。
せっかくゲーミングPCなのだから、「Zorin OSでどこまでゲームができるのか試してやるぜ」ということで、
今回はSteamをインストールして遊んでみた記録をご紹介します。
もくじ
検証用のPCのスペックについて

今回の検証に使用した私のメインPCの主要なスペックは以下の通り。
| コンポーネント | スペック |
| CPU | Intel Core i5 13400 |
| GPU | NVIDIA Geforce RTX4070 |
| メモリ | DDR4-2666 16GB(一部検証では64GBに換装) |
| ストレージ | SATA SSD 480GB |
| OS | Zorin OS (Linux系OS) |
さすがにメインPCのWindows環境を消すわけにはいかないので、別のSSDにZorin OSをインストールした上で検証を行いました。
いわゆるデュアルブート環境というやつね。
もしWindowsとZorin OSのデュアルブートに興味がある方は、以下の記事をご覧あそばせ。
Zorin OSにSteamをインストールする

Steamのインストールは、いたって簡単。
Steamのクライアントソフトは公式でLinux系OSに対応している=Zorin OSにもインストールできるから
公式サイトからインストーラーをダウンロード。
インストールウィザードを開く。
あとはWindows版と変わらない手順で進めるだけ。
初期状態では言語設定が英語になっていることが多いので、
ノーイングリッシュな方は日本語に設定しましょう。

ゲームのダウンロードやライブラリの操作方法もWindowsと全く一緒です。
Zorin OSでSteamのゲームを動かしてみた結果

結論から言うと、Windowsのようには動きませんでした。残念。
動くものもあるし、動かないものもあります。
「プレイ」をクリックすればすぐに遊べるという気軽さではない、というのが現実。
うまく動かない原因がPCのハードウェアにあるのか
それとも設定の問題なのか、よく分かりません。
動かすために試行錯誤するくらいなら、素直にWindowsで遊んだ方が快適。
いくつかのゲームをZorin OS上で動かしてみたので、以下そのご報告です。
Lost Judgment

キムタクゲームの2作目。Windows上であればDLSSをオンにすることで4Kでも処理落ちなくプレイできますが、Linux上ではうまく動いてくれませんでした。
- 結果: 正常にはプレイできず
- 詳細: 起動直後の数分間は60fpsで快適に動いてくれるものの、約2~3分経つとフレームレートが落ち始め、最終的には完全にフリーズしてしまいました。
画質、解像度、DLSSのオンオフなど、様々な設定でプレイしましたが
途中で完全に停止する挙動は変わらず...
メモリを16GBから64GBに換装しても改善しませんでした。 - 感想: 最初は動いているので、あと一歩、互換システムが改善されればプレイできるようになるのかも?頭のいい人の頑張れ!
ペルソナ4 ザ・ゴールデン

元々はPS2のゲーム。そのリマスター版です。
「スペックがそれほど要求されないタイトルだから」なのかどうかは分かりませんが
画質を一段階落とすことでZorin OS上でも動いてくれました。
- 結果: 設定次第でプレイ可能
- 詳細: 最高画質では『Lost Judgment』と同様に、起動から数分後に完全にフリーズ。
しかしゲーム内の設定で画質をMiddleに落とせば、以降は特に問題なく動作しました。通常のフィールドをはじめ、戦闘画面も60fpsから落ちることなくスムーズで、Windowsでプレイしているのと変わらない感覚でプレイ可能でした。 - 感想:元々がPS2のゲーム。そのリマスター版で『Lost Judgment』ほど重いタイトルではないためか、Zorin OS上(Linux上)でも比較的快適に動いてくれました。
ウマ娘
- 結果: そもそも起動しない
うまく動くかどうか以前の問題で起動しないタイトルもありました。
起動するときにOSの種類を見てはじいているのかな?知らんけど。
Steam上のゲームのほとんどはWindowsしかサポートしていません。
そもそもサポート対象外のOSで動かしてるわけですから
動けば「ラッキー」ぐらいの期待値でいるのがちょうど良い感じ。
Zorin OS上のSteamで外部コントローラーは使えるか?

Zorin OSで外部のコントローラーは使えるのか試してみました。
と言っても接続できるコントローラーがPlayStation4用しかありませんが。
PS4コントローラーを接続してみたところ、認識自体はしてくれました。
が
Steamのコントローラー設定で「Steam入力を有効にする」と、なぜかゲーム上で外部コントローラーの操作を受け付けなくなる、という不可解な現象が発生しました。

「Steam入力を無効」にすれば、外部コントローラーで操作可能になります。
が
この場合、ゲーム画面上のボタン表示と、コントローラー側のボタンの絵が一致しなくなることがあります。こんな感じで
コントローラーの挙動に関しても、やはりWindowsと同じようにはいかないのが現状です。残念!
LinuxでSteamのゲームは(今のところ)非現実的

いろいろと検証してみた結果、現時点ではZorin OS上でWindowsと同じようにゲームをプレイすることはできませんでした。
ゲームをしたいなら、Windows環境はまだまだ必須。
そもそもSteam上のほとんどのゲームはWindows以外のOSをサポートしていないわけで
特にインターネットを介した対戦や協力プレイなどを行うゲームは、絶対にWindowsを用意すべき、というのが今回の結論。
(例外的に、Steamdeckに搭載されているSteam OSでの動作は、ソフトによって公式に対応するものもありますので、対応状況はゲームのストアページをチェックだ!)
今後より互換性が向上すれば、Zorin OSをはじめLinux環境でSteamのゲームを当たり前のようにプレイすることができる時代が来るのかもしれません(Steam OS自体がLinuxベースですし)
Windows 10のサポートが終了し、Zorin OSがその代替として注目され
来年にはSteam Machineのような新しいデバイスが登場する今日この頃。
Microsoft Windows一強の時代はもう終わりなのかも...しれませんね




